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2025.10.10 ブログ
加工治具の役割と改良による作業性改善・品質改善
・加工治具とは?
製造や加工の現場で使われる「材料やワークを固定したりする道具」です。
材料やワークを正確な位置に固定したり、作業者の作業精度や作業性・効率を高めるために使われています。
・加工治具の役割
加工治具の主な役割としては、材料やワークの固定を行い、加工中にモノが動かないようにしっかりと保持することや、誰が脱着作業行っても、同じようにモノの脱着が出来るようにするといった作業補助的な役割があります。名高精工所で加工治具の改良によって、作業効率の改善や、品質改善に繋がった例を2点ご紹介いたします。
1点目:東海方面・九州方面の 鉄道関係の製品で使われている加工治具
元々は手締めの加工治具で加工をしていたのですが、ありがたいことに注文数が徐々に増え始め、手締めの加工治具では注文数量の対応が難しくなりはじめます。また、人の手でネジ等を締めていたため、ネジの締め忘れによる加工不良や、作業時間のバラつきによって加工数量が安定しないといった問題もあった為、加工治具の改良が行われました。加工治具の改良を行うにあたり、材料の表面が凸凹としているため、どうやって位置決めをして、材料を固定するかが悩みどころでした。
まずは手締めで行っていた固定作業を油圧式に変更し、ワンボタンで材料が固定されるように改善されました。これにより、作業時間のバラつきが無くなり、1日の加工数量が安定しました。また、ポカミス改善としてワンボタン押すだけで材料が固定されるようになったため、ネジの締め忘れによる加工不良も無くすことに成功しました。
2点目:航空関係の製品で使われている加工治具
この航空関係の製品は材料が複雑な形状をしているため、当初の加工工程が5つもありました。工程ごとにワークの脱着をしなければならないため、作業者の負担が増加し、当然脱着ミスによる加工不良が発生する確率も高くなっていました。加工設備の老朽化で、新規設備でこの製品を加工するとなった際に、作業者の負担軽減や、作業性の改善を行おうと加工治具の改良が行われました。
この改良が行われた際は、何度もお客様と打合せを行い、お客様も加工治具の確認に来社されるなど、かなりのプレッシャーが掛かる改良でしたが、加工治具の当て部を一部くり抜き、反対側から加工できるようにするなど、様々な改良を行った結果、5つあった工程が3つにまで減るなど、工程改善・工程が少なくなったことによる不良低減・作業性の改善・作業者の負担軽減といった当初の目的は見事達成されました。
以上が名高精工所の加工治具改良例のご紹介となります。
今回ご紹介した加工治具の他にも様々な用途に合わせせて加工治具を作製し、加工に活かされております。
量産特化型治具で難削材の高精度・量産加工をマシニングセンタで実現
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